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ブログ

投稿日:2023.7.4

受け口と顎変形症の違いは何?

皆様、こんにちは。新宿歯科・矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。

「受け口」と「顎関節症」というワードを一度は耳にしたことがあると思います。
どちらも「顎」に関係する為、違いが分からない方もいます。
それぞれ原因や治療法が大きく異なるため、事前に違いを理解しておくことをおすすめします。
今回は受け口と顎変形症の違いを注意点も含めてまとめましたのでぜひご覧ください。

受け口とは

歯並び 受け口 横顔 しゃくれ

受け口とは、下顎が上顎よりも前に出ている状態を指します。
「下顎前突(かがくぜんとつ)」とも呼ばれ、以下の特徴があります。

受け口の特徴

噛み合わせの状態

下顎が前に出ているため、上下の前歯が正常に噛み合わず、下前歯が上前歯よりも前に位置します。

見た目

横から見ると、下顎が突出して見えるため、あごが出ている為に、しゃくれているように見えます。

原因

遺伝や骨格の成長、顎の発育不良や歯の位置の不具合などが原因で起こります。

影響

噛み合わせの問題だけでなく、発音や食事、顎関節にストレスがかかることもあります。

治療法

矯正治療(全体矯正や部分矯正)、外科的矯正手術、またはこれらを組み合わせた方法が選ばれることが多いです。
治療によって噛み合わせや顔のバランスを改善し、機能的かつ審美的な問題を解決することが目指されます。

顎関節症とは

顎が鳴る 顎関節症 顎がずれる

顎関節症(がくかんせつしょう)とは、顎の関節(顎関節)やその周囲の筋肉に関する痛みや不調を指します。
以下が顎関節症の主な特徴です。

顎関節症の特徴

顎の痛み

顎の関節や周囲の筋肉に痛みや違和感を感じることがあります。

顎の開閉困難

口を大きく開けるときに痛みや違和感を感じたり、顎の開閉に制限がかかることがあります。

クリック音やポッピング音

顎を動かすときにクリック音やポッピング音が聞こえることがあります。

筋肉のこりや疲労感

顎を動かす筋肉がこったり、疲労感を感じることがあります。

頭痛や耳の痛み

顎関節の問題が原因で、頭痛や耳の痛みを伴うことがあります。

顎関節症の原因

顎関節症の原因は様々あります。

噛み合わせの問題

歯の不正咬合や歯ぎしり、食いしばりなど過剰な顎の使い方が原因で顎関節に負担がかかることがあります。

顎の外傷

顔や顎に直接的な衝撃や圧力が加わることで、関節や筋肉に問題が生じることがあります。

ストレスや筋緊張

ストレスにより体の筋肉が緊張し、特に顔や顎の筋肉が過剰に緊張することで、顎関節症の症状が引き起こされることがあります。

関節の異常

顎関節自体の形成異常や変形、または関節包の炎症などが原因で、顎関節症が発生することがあります。

診断と治療

顎関節症は、適切な診断と治療を受けることで症状が改善する場合が多いですが、
放置すると慢性化することもあるため、早期に対処することが重要です。
顎関節症の診断には、症状の評価や顎の動き、関節の音、歯の状態などを確認します。治療方法としては、以下が一般的です。

マウスピース

顎関節にかかる負担を軽減するために、就寝時に装着するマウスピースが処方されることがあります。

物理療法

温熱療法やマッサージ、ストレッチが推奨されることがあります。

生活習慣の改善

ストレス管理や噛み合わせの改善、食事の見直しなどが役立つことがあります。

薬物療法

痛みや炎症を抑えるために、鎮痛剤や抗炎症薬が使用されることがあります。

受け口と顎変形症の違い

受け口と顎関節症の違い 受け口 顎関節症

受け口と顎変形症の主な違いは以下のとおりです。

原因

受け口は「下顎が前方に出ている状態」を指す言葉として使われることが多く、
原因というよりも見た目に焦点をおいています。
歯や骨格のどちらに原因があっても受け口と表現されるケースは珍しくありません。
一方で顎変形症は、原因が「骨格」だとはっきりしており、歯並びによる受け口は対象外です。
原因が歯並びのものを受け口、骨格に原因があるものを顎変形症と分けている歯科医院もあります。
ここからは受け口=歯並びにのみ原因があるものとしてご紹介いたします。

手術の有無

顎変形症は骨格に原因があるため、手術しなければ治すことができません。
骨格だけでなく歯並びにも問題がある場合は、手術前後に通常の矯正治療が必要です。
骨格は正常で歯にだけ問題がみられる受け口の場合は、矯正治療のみ行います。

治療期間

受け口はズレが大きかったり、噛み合わせの問題の有無によって
部分矯正か全体矯正のどちらで治療を行うかが決まります。
部分矯正の治療期間は2か月〜1年、全体矯正では2〜3年必要です。
顎変形症の手術は入院して行うため、その分治療期間が延びます。
入院期間は平均で10日〜1週間前後ですが、上顎と下顎のどちらかを単独で行うか両方行うかによって異なります。

治療費用

受け口の治療費用は、基本的に保険適用外です。
部分矯正だと20〜40万円、全体矯正だと60〜150万円が相場で歯科医院によって設定金額が異なります。
一方で顎変形症は保険が適用され、自己負担額が3割だと術前後の矯正歯科治療が20~30万、
高額療養費制度利用にて入院手術が1回目約24~33万円、2回目(抜釘その他)7~11万円かかります。

後戻りのリスク

矯正治療で歯を動かした場合、保定装置を正しく使用しないと後戻りがおこります。
顎変形症も術後のあごの関節の骨吸収や、舌のくせや筋肉の付着状態、あごの関節のゆるみなどが原因で、
骨が筋肉に引っ張られて後戻りがおこる場合があるため注意が必要です。
顎変形症で後戻りがおこると再手術が必要になることから、体への負担は一般的な矯正治療より大きいといえるでしょう。

受け口と顎変形症の見分け方は?

精密検査 レントゲン

下顎全体が前方にでている「しゃくれ」や、下顎全体が左右どちらかにズレている状態は、
顎変形症の可能性が高めです。
見た目でははっきり分からないケースもあるため、まずは歯科医院で精密検査をお受けになることをおすすめします。

精密検査の内容

精密検査では、レントゲンや歯科用CT撮影、口腔内やお顔の写真撮影、型取りなどを行います。
歯科用CTでは歯や顎骨の形を3Dで細かく調べることができ、
一般的なレントゲンの何倍もの情報を得られるためよりリスクを抑えた治療が可能です。
痛みをともなう検査は一つもありませんのでご安心ください。

受け口や顎変形症でお悩みの方は当院へご相談を

カウンセリング

顎変形症は受け口の一種で、骨格に問題がみられる症例を指します。
受け口という言い方は、歯並びに問題がある症例を指す場合と、
下顎が前方にでているという見た目を表す場合に分けられるので注意しましょう。

原因をはっきりさせたい方は、ぜひ歯科医院で精密検査をお受けください。
当院では丁寧なカウンセリングや精密検査で原因をはっきりさせて最適な治療法をご提案します。
受け口や顎変形症でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
ご一読して頂きありがとうございます。

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