投稿日:2024.7.10
受け口のプレート除去手術は必ず行う必要があるの?
受け口の治療は、歯並びを整える治療のほかに顎の骨のバランスも整える「外科矯正」があります。
顎の骨を切除して顎の位置を変更する外科手術が必要のため、外科矯正の際には顎の骨をつなぐ「プレート」が必要です。
そこで今回は、受け口のプレート除去手術は必ず行う必要があるかについてご紹介します。
目次
受け口とは?
受け口は、通常は上の歯が下の歯を覆っていますが、
噛み合わせが反対になっていて、下の歯が上の歯を覆っている状態です。
噛み合わせが反対になっていることから反対咬合といわれることもあります。
受け口の種類とは?
歯並びによるもの
歯並びによる受け口は顎の骨に問題があるのではなく、歯の傾きなどに要因があります。
上の歯が内側に入っていたり、下の歯が前に出ていたりする場合に受け口の状態になります。
骨格性によるもの
歯を支えている顎の骨に原因があるもので、上顎が通常より下がっていたり、
下顎が前に出ていたりするなど顎のバランスが悪いことで引き起こされることが多くなります。
受け口の原因とは?
原因1 遺伝的な要因
声や顔が遺伝しやすいように、歯並びも遺伝する傾向になります。
両親に受け口の方がいると、必ず受け口が遺伝することはありませんが、
骨格性の場合や歯並びの不正が強い場合には、遺伝的な要因も関係してきます。
歯の大きさや骨格も遺伝するだけでなく、
日常の悪習癖も小さなお子さんがまねをして歯並びの不正につながる場合があります。
受け口の治療はお子さんの顎の成長が続いている段階で行うと、
顎のアンバランスも治療ができるため、早めの治療をおすすめしています。
お子さんの顎の成長は、永久歯が生え揃う頃まで続いていると考えられています。
受け口のお子さんは、永久歯が生えてきたら一度相談することが望ましいでしょう。
原因2 日常の悪習癖
お子さんの顎や歯はまだ柔軟でやわらかいため、日常的に「頬杖」や
「爪かみ」「唇を吸う癖」「顎を前に出すくせ」「指しゃぶり」などを継続していると、受け口になる場合があります。
また、大人の方もくせを続けていると、今まで受け口ではなかった方も受け口になる可能性があります。
これらの悪習癖は、期間が長くなると止めにくい傾向になります。
お子さんの場合には負担にならないように止めるように促してあげましょう。
大人の方は意識して止めるようにしていきましょう。
原因3 下顎の過成長
顎の成長段階で下顎が発達し過ぎて、過成長してしまうことがあります。
下顎の過成長は、舌で歯を押していることが関係しているケースがあります。
舌の正しい位置は、上顎の少し出ている部分ですが、口呼吸や口周りに筋力低下などで舌が下がってしまうことがあります。
そうすると、舌が歯を押しやすく下顎の発達につながってしまうことがあります。
受け口の治療とは?
受け口の治療は症状によって治療が異なります。
お子さんの場合には、顎の成長バランスを整えるため、取り外し式のマウスピースを使用することが多くなります。
また、日常の生活習慣の原因が受け口の場合には、そのくせを改善するように促します。
お口周りに筋力が低下している場合には、筋機能トレーニングなどの方法もあります。
大人の場合には、軽度や中度の歯並びの不正の場合には、「マウスピース矯正」「ワイヤー矯正」が適用になります。
骨格的な問題や重度の受け口の場合には、「外科矯正」が検討されます。
外科矯正
外科矯正は、顎の骨のバランスを外科手術によって整えてから、矯正治療で全体的な歯並びを整えます。
骨格的な問題のある受け口の場合には、外科矯正が適用になることがあります。
患者さまの歯並びや顎の骨の状態を検討して、どのような口元を目指しているかをお話させていただき、
外科矯正が必要と診断した場合検討します。
外科矯正は、歯並びだけでなく顎の骨にアプローチができるため、
口元のコンプレックスを歯並びだけでなく、顔立ちも改善しやすくなります。
顎の骨の一部分を除去して、その部分を後ろに下げてプレートで固定します。
プレートは顎の骨の状態によって選択されますが、2つの種類があります。
チタン製のプレート
チタンは身体とのなじみのよい素材で、歯科ではインプラントの素材で使われています。
医科では、人工関節に使われることもあり、金属アレルギーのリスクも軽減できる素材と考えられています。
チタン製のプレートの場合には、外科手術で顎の骨のバランスを整えた後、その部分を固定する役割をします。
顎の骨が安定したのを確認してから、除去する手術が必要になります。
プレートの除去タイミングは顎の骨の状態を考慮して半年~1年程度で行われます。
吸収性のプレート
チタンと比較すると強度が劣る点と費用が高い点がありますが、身体の中で吸収ができるため、除去する必要はありません。
プレートを留める際に破損してしまう可能性などもあるため、費用面と強度面を考慮してどちらにするか検討しましょう。
外科矯正の流れ
外科矯正の流れをご紹介します。
STEP1 カウンセリング
患者さまのお口のお悩みをお伺いして、どのようなご希望があるかも確認させていただきます。
その上で、どのような矯正方法が可能かご提案させていただきます。
STEP2 精密検査
矯正治療のご希望がある場合には、レントゲン写真、お口の型取り、CT撮影、歯ぐきの状態、
むし歯の有無などのお口の状態を把握させていただきます。
その検査結果を元に治療計画を立案します。
STEP3 術前矯正
外科手術の前に、外科手術に向けて噛み合わせのバランスを整えて噛み合わせを改善していきます。
STEP4 外科手術
歯並びの状況にもよりますが、多くのケースでは4番目の歯を抜歯してそのスペースを後ろに下げる手術を行います。
そして、プレートで顎の骨を固定します。
顎の骨のバランスを整える際には、お口の内側から行うため、顔に大きな傷がつくことはありません。
STEP5 術後矯正
噛み合わせのバランスや歯並びを最終的に整えていきます。
外科矯正のほかには、ワイヤー矯正やマウスピース矯正で対応することもありますので、ご紹介します。
ワイヤー矯正
歯の表面にブラケット装置をつけて、ワイヤーを通して歯に適切な力を加えて歯を動かす方法です。
歴史のある方法で、多くの歯並びに対応しています。
以前は、金属の矯正装置が目立ってしまうことがありましたが、
白や透明の審美ブラケットや審美ワイヤーを選択できるようになったため、矯正中の見た目が改善されています。
固定式のため、歯並びが整うまで矯正装置を外すことはできません。
マウスピース矯正
お口の中にぴったり合ったマウスピースを作製するためにスキャンして、マウスピースを作ります。
段階的に形の違うマウスピースの交換することで、歯並びを整えていきます。
透明のマウスピースを使うため、矯正中の見た目が目立ちにくい方法です。
また、取り外しができるため、食事や歯磨きを今まで通り行うことができます。
ただし、1日20~22時間の装着が必要なため、食事や歯磨き以外の時間は
就寝中もマウスピースを装着する必要があるため、きちんと自己管理することが大切です。
まとめ
受け口の外科矯正をする場合には、チタン製か吸収性のプレートを選択することができます。
吸収性のプレートの場合には、術後に除去する必要はありません。
ただし、チタン製にプレートと比較すると強度は劣る点がありますし、費用も高い傾向になります。
治療前にメリットとデメリットを比較して検討しましょう。
当院では、患者さまのご希望とお口の状況を考慮して治療方法をご提案していますので、お気軽にご相談ください。
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