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投稿日:2023.6.2

理想的な歯並びと不正咬合の種類

皆様こんにちは。新宿歯科・矯正歯科です。

歯並びや噛み合わせの乱れは、体の健康にも影響を及ぼすことがあります。
理想的な歯並びは、見た目だけでなく、機能的な噛み合わせであることも重要です。
不正咬合にはさまざまな種類があり、それぞれ異なる特徴があります。
この記事では、「理想的な歯並びと不正咬合の種類」について詳しく掘り下げ、歯並びや噛み合わせに関する理解を深めていきます。
ご自身の歯並びの状態を確認し、参考にしてみてください。

理想的な歯並びの条件とは

理想的な歯並び 理想の嚙み合わせ歯列矯正

歯並びの理想的な配置や噛み合わせは、見た目だけでなく、機能的な面からも考える必要があります。
以下に、様々な視点からの理想的な歯並びのポイントを解説します。

前歯の状態

・上下の中央の前歯の正中線が揃っている(中切歯の間の線を正中線と呼ぶ)
・噛んだ時に上の前歯が下の前歯にわずかに重なっている
・上の前歯が下の前歯よりもわずかに前に出ている

歯列の状態

・上の歯列が下の歯列よりわずかに外側に位置している。
・歯列が左右対称である。

上下の歯列が綺麗なアーチ型(U字型)の曲線を描いている

・上下の歯列にすき間がない
・傾きがある歯やねじれている歯、または重なっている歯がない

噛み合わせの状態

・臼歯が正しい位置で噛み合っている
・噛み合わせが深すぎない(または高すぎない)
・噛み合わせの平面が水平である
・上の歯が1歯に対して下の歯が2歯で噛み合っている(1歯対2歯咬合)

口元の状態

・口を閉じたときに口角が下がらない
・口を閉じたときに顎にシワが寄らない(梅干しジワ)
・顔の輪郭が左右対称
・お口がぽかんと開いていない
・鼻先とアゴ先を直線で結んだ線(Eライン)の外側に唇が飛び出さず、線に軽く触れる程度か、線の内側に位置している。

前歯の噛み合わせはオーバーバイトとオーバージェットを見る

出っ歯

上下の前歯の噛み合わせの状態を、歯科では「オーバーバイト」と「オーバージェット」という言葉で示します。
これらの状態は、正面から見たときには分かりづらいかもしれませんが、歯並びの機能的な状態に深く関与しています。

オーバーバイト

「上下の前歯の噛み合わせの深さ」を示しています。
上の前歯が下の前歯に2〜3ミリ程度重なっている状態が正常なオーバーバイトです。
開咬のように上下の前歯に隙間がある場合は基準よりもマイナス、
一方で過蓋咬合のように深い噛み合わせによって下の前歯がほとんど見えなくなる場合は基準よりプラスの状態になります。

オーバージェット

「上下の前歯の噛み合わせの前後の位置関係」を示しています。
この位置関係は2〜3ミリ程度が理想的とされていますが、基準よりも大きくなると出っ歯(上顎前突)、
また、基準よりもマイナスになると受け口(下顎前突)となります。

奥歯の噛み合わせはアングルの分類を見る

奥歯の嚙み合わせの見方 正しい嚙み合わせ

奥歯の噛み合わせは、主に上下の第一大臼歯(6歳臼歯)の位置関係を見ます。
歯科では、アングルの分類と呼ばれる指標が使われています。
これには1級・2級・3級があり、2級はさらに1類と2類に分かれています。
2級は出っ歯(上顎前突)、3級は受け口(下顎前突・反対咬合)の状態とされています。以下に詳しい内容をご説明します。

1級

正常な噛み合わせ(上下の第一大臼歯が近心咬頭でかみ合っている)

2級1類

前歯が前突しており出っ歯を伴い、下の第一大臼歯が後退している(口呼吸をしている)

2級2類

前歯は舌側傾斜を伴い、下の第一大臼歯が後退している(鼻呼吸ができる)

3級

下の第一大臼歯が上の第一大臼歯よりも前方に出ている

不正咬合の種類

 

すきっ歯

叢生(乱杭歯)

叢生(そうせい)は歯列が凸凹して乱れた歯並びのことを言います。
一般的によく知られる八重歯も叢生の症状の一つです。
遺伝的に顎のスペースに対して歯のサイズが大きいなど、歯が生えるスペース不足で起こりやすくなります。
日本人は顎が小さいため、叢生になりやすい傾向があります。

上顎前突(出っ歯)

顎の骨格的な問題(上顎の過成長・下顎の劣成長など)や、上の前歯の唇側への傾斜、
またはこれらの要因が複数重なって出っ歯が生じます。
唇が閉じにくいため、口が開きやすくなり、口臭や虫歯、歯周病のリスクが高くなります。

反対咬合(受け口)

反対咬合は、通常の噛み合わせが逆転し、下の顎や前歯が上の顎や前歯よりも前に出ている状態を指します。
この噛み合わせのずれにより、機能面での問題が生じるケースが多く見られます。
また、見た目にもしゃくれた印象を与えるため、外見にコンプレックスを感じる方が多い歯並びです。

上下顎前突

最近では「口ゴボ」と呼ばれますが、上下の前歯が前に出ている状態のことを指します。
この噛み合わせは、歯の突出により唇を閉じることに疲れやすいため、口周りの筋肉が衰えて、
口角が下がることや、口を閉じたときに顎にシワがよるなど、口元の表情に影響を及ぼします。
また、横顔から見るとEラインから大きく口元が飛び出しています。

開咬(オープンバイト)

噛み合わせた時に前歯が噛み合わず、上下の間に隙間ができる噛み合わせです。
噛み合うのは奥歯の一部だけであり、奥歯や顎に過度の負担がかかり、奥歯の咬耗(すり減る)が生じることもあります。
前歯でしっかりと咬むことが難しいため、食べ物の咀嚼が十分にできず、消化不良を起こすこともあります。

過蓋咬合(ディープバイト)

過蓋咬合は深い噛み合せのことを指し、上下の歯が噛み合った際に、上の前歯が下の前歯を覆い隠してしまう状態です。
このような状態では、顎に負担がかかりやすく、顎関節症を引き起こす可能性があります。
また、前歯の歯ぐきの損傷などの問題も生じやすくなります。

交叉咬合(クロスバイト)

噛み合わせの被蓋関係は、上の歯が下の歯に被っている状態が正常です。
交叉咬合は上下の歯列が頬側と舌側で前後に交差し、一部の噛み合わせの被蓋が逆になる不正咬合です。

顎偏位

顎偏位(がくへんい)は、通常の顎の位置からわずかにずれて、曲がっている状態を指します。
左右の噛み合わせが非対称であるため、噛み合わせが不安定になります。
そのため、顔のゆがみや噛むと痛みを感じるなどの問題が生じることがあります。

空隙歯列(すきっ歯)

歯と歯の間にすき間がある歯列の状態を指します。
アゴの大きさに対し歯が小さい場合や、生まれつき歯の本数が足りない場合に起こりやすいです。
歯の隙間に汚れが残りやすく、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
また、歯の隙間から息が漏れて、滑舌が悪くなることがあります。

矯正治療で目指す歯並びと噛み合わせの改善

理想の歯並び 理想の嚙み合わせ 矯正治療

矯正治療の目標は、患者様の歯並びや噛み合わせの機能を改善し、健康的で美しい笑顔を実現することです。
具体的な目標は以下の通りです。

審美的な歯の位置の修正

歯の位置を修正し、見た目の凸凹を改善します。これにより、口元を気にせず、自信を持って笑顔になることができます。
また、歯並びの位置を改善することで、口腔ケアがしやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが下がり、予防もしやすくなります。

噛み合わせの改善

しっかりと噛んでいる状態や適切なガイド(食べ物をすりつぶす動き)ができる正しい噛み合わせを確保し、
咀嚼機能が向上・改善することで、食べ物をしっかりと噛むことができる状態を目指します。
また、咬合不良による歯や顎関節への負担を軽減し、歯の破折や顎関節症を予防します。

口周りの筋機能の改善

口周りの軟組織(舌、唇、頬)の筋肉のバランスが不安定であれば後戻りを引き起こす原因になるため、
長期的な歯並びの安定化には筋機能の改善が必要不可欠です。歯並びと噛み合わせを改善すると共に、
頬や唇の筋肉のバランス、舌の正しい位置を整えます。
これによって、顔のゆがみや、口呼吸などを改善します。

お口と体の健康の維持

歯並びの矯正は、将来の歯や口腔の健康を維持するための投資でもあります。
また、歯並びを改善することで、結果的に口呼吸や顎関節症、咀嚼障害の予防にも繋がります。
さらに、治療後にも定期的なクリーニングや歯科検診を続けることで、お口の健康を長期間維持することが期待されます。

まとめ

今回は理想的な歯並びの条件や、不正咬合の種類についてお伝えしました。
不正咬合には様々な種類があり、患者様の症状によって適応する治療方法も異なります。
歯並びや噛み合わせの問題は、将来的に歯を失うリスクや、
見た目の美しさだけでなく、全身の健康に問題が起こる可能性があります。

歯科医師との相談や定期的な歯科検診を通じて、自身の歯並びや噛み合わせの状態を確認しましょう。
歯並びの改善と、健康状態を向上するために、矯正治療を検討されることもおすすめです。
当てはまる歯並び、噛み合わせで、ご自身でも気になる点やご不安がある方は、
ぜひ一度、無料カウンセリングへお気軽にご相談ください。ご一読して頂きありがとうございます。

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