投稿日：2024.5.17

アンカースクリュー矯正はガミースマイルの治療に効果的？

歯並びをきれいにするなら、効率的に治療したい……。
と思う方も多いのではないでしょうか。
矯正にはいくつか方法があり、アンカースクリュー矯正という方法もあります。
効果的に矯正治療を進めることができる方法で、メリットが多くあります。
そこで今回は、アンカースクリュー矯正とガミースマイル治療についてご紹介します。

 

アンカースクリュー矯正とは？

矯正には、ワイヤー矯正だけでなく、アンカースクリュー矯正という方法もあります。
アンカースクリューは、ミニインプラントともいわれており、小さなねじのようなパーツを使用する方法です。
アンカースクリューは、歯ぐきや上あごの部分などに埋め込んで、その部分を固定源にします。
従来のワイヤー矯正の方法は、一番奥の歯を固定源にして歯を動かす方法でした。

そのため、歯にかける力が決められていましたが、
アンカースクリュー矯正は、固定源を自由に決めることができるため、効率的に歯を動かすことができるようになりました。

そのため、従来のワイヤー矯正では対応が難しかった外科矯正が必要な方や抜歯が必要だった患者さまも
非抜歯矯正でできる可能性が広がりました。
アンカースクリュー矯正は、多くのメリットがありますので、ご紹介します。

アンカースクリュー4つのメリット

従来は抜歯していた症例も非抜歯でできる可能性が広がった

従来のワイヤー矯正では、出っ歯などの大幅に歯を動かす必要がある場合には、
歯を移動するスペースを確保するために抜歯をする必要がありました。
これは、奥歯を固定源にするため、一番奥より後ろに歯を動かすことが難しかったためです。
アンカースクリュー矯正の場合には、固定源を自由に決めることができるため、奥歯より後ろに歯を動かすことが可能になりました。

そのため、大切な歯を抜歯しなくてもよい可能性が広がりました。

動かしたい歯だけにアプローチができる

従来の矯正治療は、前歯と奥歯を引っ張り合って歯を動かしていました。
アンカースクリュー矯正は、固定源を決めることができるため、動かしたい部分にだけかけたい力をかけられるようになりました。
そのため、力をかけたい部分にだけアプローチをして歯を動かすことができます。

治療期間を短縮できる場合がある

力をかけたい部分に効率的に力をかけることができるため、従来のワイヤー矯正と比較すると、
治療期間を短縮することができる場合があります。

大がかりな手術は必要ない

インプラントというと、歯を失った時のインプラント治療をイメージする方もいるのではないでしょうか。
歯を失った時のインプラント治療は、歯の根の代わりの役割をするため、
アンカースクリューと比較すると大きいインプラント体を埋入します。
一方、矯正用のアンカースクリューはねじのようなパーツで小さく、
埋め込むために必要な時間も５分程度で痛みや出血もほとんどありません。

インプラント矯正と聞くと大がかりの治療が必要なイメージがあるかもしれませんが、
歯を失った時にインプラントとは違い、おおがかりな手術などは必要ありません。

 

アンカースクリューの4つのデメリット

メリットの多いアンカースクリュー矯正ですが、どの治療にもデメリットはありますので、ご紹介します。

アンカースクリューが脱落する場合がある

歯ぐきの埋め込んで固定源にするアンカースクリュー矯正は、
顎の骨の厚みや歯ぐきのやわらかさなどでアンカースクリューが抜け落ちてしまう場合があります。
外れてしまった場合には、ほかの装置と同様に再度つけなおします。

アンカースクリューが目立ちやすい

アンカースクリューは小さなねじのパーツですが、口を開けた時に見えてしまう場合があります。
矯正装置が見えることが気になる方にとっては、アンカースクリューが見えてしまうことが目立って気になる場合があります。

従来の矯正と比較すると費用が高くなる

矯正治療は、ほとんどが保険適用のない自由診療です。
そのため、歯医者によって費用が異なりますが、従来のワイヤー矯正と比較すると、
アンカースクリューを埋め込む技術料がかかるため、その分費用が高くなります。

アンカースクリューの除去が必要

アンカースクリューは埋め込む時と同様に、短時間で除去することができます。
ただし、縫合した時に糸を抜くのと同様に、気分的にイヤな気分になる場合もあるでしょう。
除去する時には、麻酔もしますので、痛みも出にくいのでご安心ください。

ガミースマイルはどのような状態？

ガミースマイルとは、笑った時に歯ぐきは見えすぎる状態をいいます。
一般的に笑った時に歯ぐきが見える範囲は1～2ミリ程度が正しいのですが、
それ以上になると歯ぐきが気になる方が増えてきます。
歯並びが整っている場合には、歯ぐきが多めに見えてもチャームポイントと考えられる場合もありますが、
ガミースマイルは審美性だけでなく、機能的にもデメリットが多い状態です。

ガミースマイルの原因とは？

歯並びの問題

上顎の歯の位置が低くなると、その分歯ぐきが見える範囲が広くなるため、ガミースマイルになりやすいです。
また、噛み合わせが深い場合もガミースマイルを伴っていることがあります。
過蓋咬合といわれる噛み合わせは、上の歯が通常より深く噛んでいる状態です。

これらの歯並びの問題の関しては、矯正で歯並びを改善することでガミースマイルが改善する見込みがあります。

歯ぐきや歯の大きさの問題

通常より歯が小さい方は、歯ぐきが見える範囲が多くなりやすく、ガミースマイルになりやすくなります。
この場合には、歯ぐきが多く被さっている場合があるので、歯ぐきを切除して整える方法があります。

上唇の筋肉の問題

元の唇が薄い場合には、歯ぐきが見えやすくなります。
また、唇の筋肉が発達し過ぎている場合には、唇がめくれやすくなります。
そうすると、ガミースマイルになりやすくなります。
この場合、注射による筋肉の働きを緩やかにする薬を注入して、唇の動きをコントロールができます。

ガミースマイルのデメリット

見た目がコンプレックスになりやすい

歯ぐきが見えすぎてしまうことで、見た目が気になるやすくなります。

口が閉じにくい

歯並びは、口が閉じていることで頬や唇からの圧がかかり、バランスを保っています。
ガミースマイルで口が閉じにくい場合には、出っ歯のことが多いですが、
適切な圧がかからないことで、さらに歯並びが悪くなりやすくなってしまいます。

お口の中が乾燥しやすい

歯ぐきが見えすぎてしまう分、乾燥しやすくなります。
お口の中が潤っていると、唾液の働きである細菌を洗い流す働きが活発や歯を修復する働きが活発化します。
しかし、口が閉じにくいと唾液の働きが弱くなり、むし歯菌や歯周病菌が増殖しやすくなります。

まとめ

アンカースクリュー矯正は、効率的に歯を動かすことができるため、
歯並びによるガミースマイルにも効率的にアプローチができます。
ただし、唇の問題や筋肉の問題によるガミースマイルの場合には、ほかのアプローチ方法になる場合もあります。
患者さまのお口の症状に合わせて、治療方法をご提案いたしますので、
ガミースマイルなど気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。

そのほかの歯並びの不正に関しても、患者さまのご希望と歯並びを考慮して、
よりよい治療方法をご提案いたしますので、お問合せください。

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