投稿日：2024.8.16

歯並びの歪みの原因は何？

こんにちは。新宿歯科・矯正歯科です。
いつも当医院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
歯並びが歪む原因は、遺伝や生活習慣などさまざまです。

放置すると見た目に影響するだけでなく、歯はお口の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
そこで本記事では、歯並びが歪む5つの原因と放置するリスク、治療法などについて解説します。

歯並びが歪む5つの原因

歯並びが歪む原因は、生まれつきによる先天的なものと日常生活の癖による後天的なものがあります。
ここでは、主な原因を5つ紹介します。

遺伝的要因によるもの

歯やあごの骨の大きさや形のバランスが崩れていると、歯並びの歪みにつながります。
これらは、遺伝的な要因によって決定されることがあります。
そのため、両親や祖父母に歯並びの悪い人がいる場合、子供も似たような歯並びになる可能性が高いです。

しかし、歯並びが悪くなる原因は遺伝だけではありません。後述で紹介する生活習慣や癖、口呼吸などが大きく関わってきます。

生活習慣や癖

以下のような癖は、歯やあごに強い力が継続的にかかり、歯が移動したりあごの成長が妨げられたりします。

・舌を押し出す癖
・爪を噛む癖
・片側でばかり噛む癖（片噛み）
・頬杖をつく癖
・うつ伏せや横向きで寝る習慣
・足を組む
・猫背などの悪い姿勢

特にあごの発育段階にある子供の場合は、これらの癖の影響を受けやすいため注意が必要です。

口呼吸

口呼吸は、歯並びに悪影響を与えることがあります。
通常、舌は上あごにくっついており、上の歯列を内側から支える役割があります。
しかし、口を開けて呼吸する癖があると、舌の位置が下がり、
バランスが崩れて上の前歯が押し出され出っ歯につながることがあるのです。

外傷

転倒やスポーツ中の事故など、顔面への強い衝撃によって歯が折れたりぐらついたり、抜け落ちたりすることがあります。
処置が遅れると歯並びや噛み合わせが悪化する可能性があります。
このような外傷を負った場合は、速やかに歯科医院へ受診しましょう。

乳歯の早期脱落

虫歯やケガなどで乳歯が早く抜け落ちてしまうと、周囲の歯がその隙間を埋めようと移動し始めます。
その結果、後から生えてくる永久歯のためのスペースが確保できなくなり、歯並びが乱れる原因となることがあります。

歪んだ歯並びの種類

歪んだ歯並びには以下のような種類があります。

叢生（そうせい）

歯がガタガタに生えている状態です。あごの骨が小さい、あるいはあごの骨の大きさに対して歯が大きいなどの原因で、
歯が並ぶスペースが足りなくなることで起こります。八重歯も叢生の一種です。

上顎前突（じょうがくぜんとつ）

上の前歯が前方に突出している状態。
一般的には「出っ歯」と呼ばれ、口元が前に出ているように見えます。
遺伝的な要因や指しゃぶりなどの癖が原因となることがあります。

下顎前突（かがくぜんとつ）

下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態。
一般的には「受け口」とも呼ばれます。食べ物を噛み切りにくかったり、
発音が不明瞭になることも。遺伝的な要因や日常生活の癖が原因となることがあります。

開咬（かいこう）

奥歯で噛み合わせた時に、上下の前歯の間に隙間ができる状態です。
食べ物を噛み切りにくく、見た目の問題も生じます。
指しゃぶりや舌で歯を押す癖などが原因となることがあります。

過蓋咬合（かがいこうごう）

上の前歯が下の前歯を深く覆い隠している状態です。
下の前歯が見えなかったり、下の歯が上の歯茎に当たって痛みを感じることもあります。
歯ぎしりや食いしばりなどが原因となることがあります。

空隙歯列（くうげきしれつ）

歯と歯の間に隙間がある状態です。食べ物が挟まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
歯の大きさに対してあごが大きすぎることなどが主な原因です。

交叉咬合（こうさこうごう）

上下の歯が左右にずれて噛み合っている状態です。
食べ物をうまく噛み砕けなかったり、顎関節症を引き起こすこともあります。
頬杖をつく癖などが原因となることがあります。

歪んだ歯並びを放置するリスク

歪んだ歯並びを放置すると以下のようなリスクが生じる可能性があります。

見た目に影響を与える

口元は顔の中でも特に目立つ部分です。
歯並びが悪いと見た目のコンプレックスにつながる可能性があります。
コミュニケーションを取るのが苦手になるなど、精神的なダメージを与えることもあります。

虫歯や歯周病のリスクが高まる

歯並びが悪いと歯ブラシの毛先が上手く届かない部分が出てくるため、食べかすや歯垢が溜まりやすい状態に。
歯垢は、虫歯や歯周病を引き起こす細菌の温床です。
歯並びの歪みによって口腔内の環境が悪化すると、これらのリスクが高まります。

食べ物が噛みにくくなる

歯並びが悪いと、噛み切ったり、すりつぶしたりといった動作が難しくなります。
よく噛まずに食べ物を飲み込んでしまうと、胃や腸などの消化器官に負担がかかり、消化不良を起こしやすくなります。

歯やあごへ負担がかかりやすい

歯並びが悪いと上下の歯でしっかりと噛み合わないため、顎関節に負担がかかってしまいます。
この状態が続くと、口を開け閉めする際に痛みや音が鳴ったり、
あごがカクカクしたりする症状が現れる顎関節症を引き起こすリスクが高まります。

発音が聞き取りづらくなる

歯並びの乱れは、発音にも影響を及ぼすことがあります。
特に、前歯の突出や隙間があると、発音する際に空気が漏れて、サ行・タ行・ラ行の発音がしづらくなります。

歯並びの歪みを治す方法

歯並びを治す方法は、大きく分けて「歯列矯正」と「外科矯正」の2つがあります。
ここでは、歯列矯正の代表的な矯正方法についてご紹介します。

ワイヤー矯正

金属製のブラケットとワイヤーを使用して歯を動かしていく方法です。
適用範囲が広く、ほとんどの歯並びの歪みに対応可能です。
しかし、装置を表側に装置をつける表側矯正は、装置が目立ちやすいデメリットがあります。
また、装着時の違和感や痛みが伴うことがあります。

マウスピース型矯正

透明なマウスピースを装着して歯を動かしていく方法です。「インビザライン」などが代表的な製品として知られています。
透明で目立ちにくく、取り外しが可能なため、食事や歯磨きがしやすいというメリットがあります。
しかし、1日20時間以上の装着が求められ、自己管理が必要です。
また、全ての症例に対応できるわけではなく、軽度から中等度の歯並びの歪みに適しています。

外科矯正

外科矯正は、歯列矯正だけでは対応できないほどの骨格的なズレによって生じている受け口や出っ歯などを改善する方法です。
外科矯正では、全身麻酔下であごの骨を切断し、理想的な位置に移動させる手術を行います。
歯列矯正と比べて身体的な負担が大きく、入院が必要になることもありますが、機能面・審美面ともに大きな改善が期待できます。

生活習慣や癖の改善

たとえば、左右の奥歯でバランスよく噛むようにしたり、正しい姿勢を意識することで、歯並びの悪化を防げる可能性があります。
しかし、すでに歯並びが大きく歪んでしまっている場合は、癖を改善するだけでは歯並びの歪みを完全に治すことができません。
その場合は、マウスピース型矯正やワイヤー矯正などの歯科矯正治療と同時に
舌や口周りの筋肉を鍛える「MFT（口腔筋機能療法）」というトレーニング方法も行うことがあります。

まとめ

歯並びが歪む原因は、遺伝や生活習慣、口呼吸、外傷、乳歯の早期脱落など、さまざまです。
これらの原因によって、ガタガタの歯並びや出っ歯、受け口などを引き起こすことがあります。
歯並びを治す方法には、ワイヤー矯正やマウスピース型矯正、外科矯正がありますので、
歯科医師と相談しながら自分に合った治療法を選びましょう。

当院は矯正治療専門の歯科医院です。
随時矯正相談を受付けておりますので、歯並びの歪みが気になる方は、お気軽にご相談ください。

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