投稿日：2023.7.8

空隙歯列弓（すきっ歯）を治したい方へ

皆様、こんにちは。新宿歯科・矯正歯科です！
いつも当院のブログをご覧いただきましてありがとうございます。

空隙歯列弓（すきっ歯）をご存じですか？
今回は、空隙歯列弓（すきっ歯）について詳しくお伝えいたします。

空隙歯列弓（すきっ歯）とは

歯科用語で、特定の歯列において歯と歯の間に隙間がある状態のことを言います。
この用語は歯科治療において、歯並びの診断や矯正治療の計画を立てる際に使用されています。
空隙歯列弓がある場合、歯の隙間が過剰であるため、見た目や噛み合わせに影響を与える可能性があります。

上記文章を分かりやすく言い換えると「すきっ歯」を指します。
本来、正常だと言われている歯並びは、歯と歯が接して、ある程度くっついていることにより
歯と歯の間に物が挟まらないようにする目的や、話している時にも空気が漏れ出ないようになっています。

空隙歯列弓（すきっ歯）になる原因

遺伝的要因

親からの遺伝で歯の大きさや顎の形が影響を受けることがあります。
歯が小さい、または顎が大きい場合にすきっ歯になりやすいです。

歯の欠如

生まれつき歯が少なかったり、乳歯が早期に抜けたり、
永久歯が生えてこなかったりすることが原因で、隣の歯との間に隙間ができることがあります。

指しゃぶりや舌癖

幼少期の指しゃぶりや、舌で前歯を押す癖が原因で歯並びに影響が出ることがあります。

顎の成長不均衡

上下顎の成長のバランスが悪い場合、歯が正しい位置に生えることができずにすきっ歯になることがあります。

別のすきっ歯？正中離開（せいちゅうりかい）とは

空隙歯列弓の他に、正中離開（せいちゅうりかい）といい、これは前歯の真ん中に隙間ができている状態を指します。
日本人の場合は顎の小さい方が多く、逆に歯が並ぶスペースがないことから、
叢生（デコボコ、八重歯、乱ぐい歯）になっている人の方が多いですが、
正中離開がありながら他の部位で叢生がみられるということもあります。

正中離開（せいちゅうりかい）になる原因

上唇小帯の異常

上唇の内側と歯肉をつなぐヒダ（上唇小帯）に厚みがあり、長い場合にそれが正中離開を引き起こすことがあります。

歯のサイズと形状の不一致

前歯のサイズが小さかったり、形が不規則であったりすると隙間ができやすいです。

骨格の問題

顎の骨格の成長や発達に問題がある場合にも正中離開が生じることがあります。

その他の要因

歯の欠損、過剰歯、口腔内の悪習癖（例えば舌で前歯を押す癖）なども原因となります。

歯の間に隙間があるとどうなるの？

歯と歯の間に物が挟まる

歯と歯の間に物が挟まる、これだけ聞いていると挟まった時や詰まったら取ればいいのでは？
と思われる方もいるかもしれません。ですが、ただ挟まる、詰まるだけではありません。
挟まる時に歯肉をグッと圧迫していることがほとんどで、
その圧迫している時間が長く続くと歯を支えている顎の骨を溶かす力が働きます。
大体の人が、挟まる場所はほぼ変わらず同じところに挟まるので、
毎回挟まる場所から歯を支える顎の骨が溶かされていきます。

空気が漏れて抜ける

会話する時や、歌う時などに、隙間から空気が抜け出てしまうので発音する時に少し難しい音も出てきてしまいます。
滑舌が悪いと思われがちですが、隙間が埋まれば解消されることがほとんどです。

汚れが溜まりやすい

隙間が空いていれば、汚れは溜まりにくいのではと思われることがほとんどですが、実はそうでもありません。
歯と歯の間がくっついていれば、フロスで汚れが落とせる程度で済む場合もありますが、
隙間が空いているとフロスではなく歯間ブラシの太さのあるものやタフトブラシを使用する必要性があります。

すきっ歯の治療方法は？

矯正治療

矯正治療で空隙歯列弓の治療を行う方法です。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、表側ワイヤー矯正と裏側ワイヤー矯正がありどちらも歯の面に装置をつけワイヤーを通し、
歯列を整えていく方法です。
なるべく目立たずに矯正をされたい方は、裏側矯正を選択される方も多いですが、
前歯に隙間がある場合は、個人差はありますが隙間が閉じるまで裏側からワイヤーが多少なりとも見えるので
そのことも念頭に置いて治療に進んでいただく事をお勧めしております。

マウスピース矯正

マウスピース矯正とは透明なプラスチック製のマウスピースを用いて歯並びを整える方法です。
見た目が目立たず、お痛みも比較的少ないのが特徴です。
ですが、数週間ごとに新しいマウスピースに交換しながら歯を少しずつ移動させていきます。
着用時間や飲食時の制限もあり、自己管理がとても大事になっています。

部分矯正

隙間の空いている場所が1〜２か所などと少なく、
歯並びの噛み合わせに大きな支障がない場合には全体矯正ではなく「部分矯正」と言って、
全体的に矯正治療をするのではなく、部分的に装置を着けたり、気になる部分だけを治療していくという方法もあります。
部分矯正は、ご希望されていても元の歯列の状態などで適用できないケースもございますので
一度、検査等受けていただき分析したうえでお話を聞いて頂くとよろしいかと思います。

補綴治療

矯正治療ではなく、審美矯正になりますが、補綴治療といって被せ物をおこなうことで、すきっ歯を治すことができる方法です。
この場合にも、全体的にすきっ歯なのではなく、前歯などの部分的にすきっ歯が気になり、
治療が必要としている時に被せ物を行うことで、歯のサイズや形を修正してすきっ歯の治療を行います。

補綴治療のメリット

被せ物で歯の色を変更できる
被せ物で歯の形を修正できる
短期間で治療が終わる

補綴治療のデメリット

被せ物を入れる際に歯を削る
被せ物を入れるために、健康な歯を削らなければならない場合もあります。
歯は一度削ってしまうと元に戻すことはできません。
健康で削らなくてもいい歯を削ることに抵抗がある場合にはあまりおすすめできません。

まとめ

いかがでしたでしょうか？すきっ歯でも歯列全体に隙間があるのか、前歯に隙間があるのかで
それぞれ名前が違ったり、隙間ができる原因やリスクについて詳しく解説をさせていただきました。
すきっ歯も様々な治療方法がありますが、皆様一人一人歯の大きさや形、歯の土台の大きさや骨の密度、
隙間がどのくらい空いているかなどによっても、適している治療方法は異なります。

ご自身にはいったいどの治療が一番合っているのか、矯正治療を行なった場合には
どのくらいの期間で治療をすることが可能なのかを知りたい方は、ぜひ当院へ矯正相談にお越しください。
ご一読して頂きありがとうございます。

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