投稿日:2023.12.4
ガミースマイルの原因の一つである顎変形症って何?
こんにちは、新宿歯科・矯正歯科です。
12/1から新しい衛生士さんが仲間に加わりました~!
院内も更に賑やかになり毎日がとても楽しいです!
さて、みなさんは笑顔になったときに歯ぐきがどれくらい見えていらっしゃいますか?
歯ぐきがたくさん見えている方は、もしかするとガミースマイルかもしれません。
今回は、ガミースマイルの原因の一つである顎変形症とは何か、放置しておくデメリットなどを解説します。
目次
ガミースマイルとは?
ガミースマイルとは、笑ったときに歯ぐきが必要以上に見えている状態のことをいいます。
厳密にガミースマイルの定義などがあるわけではありませんが、一般的には歯ぐきが3mm以上見えると、ガミースマイルと呼ばれます。
ガミースマイルは、病的な問題があるものではなく、どちらかというと審美的に問題があります。
自分の意識に反して、歯ぐきが見え過ぎるため自然には改善するのが難しい点も挙げられます。
通常は、上の前歯の先端を結んだ線が緩やかなU字型を描くきれいなスマイルラインに並行して、笑顔になったときに上唇が緩やかなU字型を描くのが美しいとされています。
しかし、ガミースマイルの方は歯を見せて笑顔になったときに、上唇がゆるやかなU字型を描かずに、口角と同じライン上に上唇がまっすぐにある状態になる傾向があるのです。
ここからは、この原因を3つに分けて解説します。
歯並びの問題
一つ目は、歯並びが乱れていることでガミースマイルになるケースです。
どのような歯並びがガミースマイルになりやすいかというと、
・上顎前突(じょうがくぜんとつ)
・過蓋咬合(かがいこうごう)
が挙げられます。
上顎前突とは、一般的には出っ歯と呼ばれる歯並びのことです。
上の歯が唇側に傾斜したり、唇側にずれて生えたりすることで、出っ歯が引き起こされます。
出っ歯の方は、唇を閉じにくい傾向があり、笑顔になっていなくても唇が上の方にあることも少なくありません。
また、歯ぐきの中に埋まっている根元部分まで唇側に位置することがあり、歯ぐきがゴボっと膨らんでしまうことも。
その結果、歯ぐきの膨らみに上唇が乗るようにして巻き込まれて、ガミースマイルになるのです。
過蓋咬合とは、奥歯の上下でしっかりかみ合わせたときに、前歯が通常よりも深くかみ合ってしまう歯並びのことです。
通常は、下の歯に上の歯が3分の1くらい覆いかぶさるのですが、過蓋咬合の方は下の歯に上の歯が3分の2以上覆いかぶさってしまいます。
上の歯の位置が下方にあることで、ニッコリ歯を見せて笑ったときに、歯ぐきが見えやすいガミースマイルになるのです。
さらに、歯並び自体は問題なくても歯が短すぎるのもガミースマイルの原因になりますので、小さい歯である「矮小歯」が生えてきた方は早めに矯正歯科へ相談しましょう。
顎の問題
二つ目は、顎の問題がありガミースマイルになるケースです。
顎は、上と下で別々に成長します。
ガミースマイルになるリスクがあるのは、上顎の成長に問題があった場合です。
上の顎は頭蓋骨と一緒に15歳くらいまで成長を続けます。
しかも、上の顎が健全に成長せずに、小さすぎても大きすぎてもガミースマイルになる可能性があるのです。
上の顎が小さすぎるケースでは、歯が並ぶスペースが不足するため前歯が外側に押し出されて、上顎前突(出っ歯)になる傾向があります。
顎が大きく成長しすぎて、上顎ごと前方に大きく出る状態も「上顎前突」と診断されます。
このように、歯の生え方や大きさに問題がなくても、顎の成長によって歯並びや噛み合わせが乱されてガミースマイルになることがあるのです。
さらに、顎の大きさだけではなく、形や顎の位置の異常がある「顎変形症」の方もガミースマイルになるリスクがありますので、注意しましょう。
唇の問題
最後は、唇の問題でガミースマイルになるケースです。
唇には、口輪筋という筋肉があります。
お口周りの筋肉が発達しすぎていると、上唇がグッと上方に引っ張られてしまい、歯ぐきが必要以上に見えてしまうのです。
上唇の筋肉が発達していると、口角の位置くらいまで持ち上がり、上の歯ぐきが全体的に見えます。
さらに、唇が内側に巻き込まれて唇自体が見えなくなり、歯ぐきがより目立つようにもなります。
他にも、鼻下から唇までの距離が短いことで、笑うと歯ぐきがみえやすいことも。
顎変形症とは?
次に、顎変形症を解説します。
上と下の顎の大きさや形の異常や、上下の顎の位置関係が崩れている状態を顎変形症といいます。
顎変形症の方は、上下の顎に問題があるためかみ合わせがしっかりしていないこともしばしばあります。
顎変形症の原因
顎変形症の原因は、はっきりとはわかっていませんが、以下のことが原因ではないかと考えられています。
・遺伝
・幼少期の癖や生活習慣
遺伝で顎変形症になるのがほとんどといわれており、両親の骨格に似ることがひとつの原因と考えられています。
たとえば、上顎が小さすぎることが遺伝すると、すべての歯がきれいに並びきらずに前歯が前方に押されて出っ歯になる方がいらっしゃいます。
骨格的に出っ歯の方は、ガミースマイルになる傾向があるため、結果的に顎変形症がガミースマイルの原因のひとつとして挙げられるのです。
他にも、鼻下から唇までの距離が短いことが遺伝すると、ガミースマイルになりやすいかもしれませんね。
骨格や歯の大きさは遺伝するため、これらが原因でガミースマイルになっている両親であれば、お子さまも似る可能性があります。
もうひとつは、幼少期の癖や生活習慣です。
顎の大きさや形は、遺伝によりある程度決められますが、以下のような癖や生活習慣で変化することがあります。
・頬杖をつく
・猫背
・やわらかいものばかり好んで食べる
などが習慣化すると、健全な顎の成長を妨げる可能性があります。
右側ばかりで頬杖をつくと、左側に顎がズレて上下のかみ合わせが崩れますよね。
また、猫背で過ごしていると下顎は下方に引っ張られて、口がしっかり閉じられなくなります。
すると、口呼吸になる傾向があり、顎の位置関係がズレるばかりか受け口や出っ歯になることも。
受け口や出っ歯は、顎変形症のうちのひとつです。
また、コンビニ食やファーストフードなど誰でも食べやすいようにやわらかく作られた食事を摂る回数が多いと、顎の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。
健全に顎を成長させるには「噛む」ことが大切だからです。
特に、顎が旺盛に成長する小学生・中学生のうちは、「噛む」ことを意識した食事を摂るとよいでしょう。
顎変形症によるガミースマイルを放置するデメリット
顎変形症によりガミースマイルになった方は、自然とガミースマイルが改善することはほとんどありません。
顎変形症とガミースマイルを放置すると以下のようなデメリットが挙げられます。
・見た目にコンプレックスを抱く
・顎関節症を引き起こす
・食事に制限がある
などが挙げられます。
ガミースマイルはもちろん、顎変形症は見た目で気付かれやすい傾向にあります。
歯ぐきが見えることが恥ずかしいと感じて、歯を見せて笑顔になることに抵抗がある方もいらっしゃいます。
また、顎変形症の方は骨格に問題があるため、大きく顎がズレて上下のかみ合わせが乱れていることが多いです。
そのため、硬いものが噛めなくて、食事に制限がでることも。
さらに、「お口を開けると顎が痛む」「お口を開けると顎から音が鳴る」「大きくお口を開けられない」といった顎関節症を引き起こすリスクがあります。
顎変形症によるガミースマイルを改善する方法
当院では、顎変形症の方へ外科手術と矯正装置による治療をご提案させていただきます。
サージカルファーストと呼び、外科手術で上下の顎のバランスを整えてから、歯並びを改善するため患者さまに負担が少ない方法です。
ガミースマイルの場合は、上顎に問題があることが多いため、上顎の骨を切除して上下のかみ合わせを整えることから開始します。
当院は、あぶかわ歯科口腔外科様・武藤歯科口腔外科様・札幌医科大学附属病院様と提携して治療を進めますので、まずはご相談にお越しください。
カウンセリングはこちら→https://plus.dentamap.jp/apl/netuser/?id=5936&_gaid=298364010.1524048770