投稿日:2025.4.22
受け口(反対咬合)の歯列矯正には年齢制限があるの?
受け口は審美的にもコンプレックスになりやすく、
機能面でも噛み合わせのバランスも悪さから様々なデメリットがある歯並びです。
治療したいと考えていても「子供の時期じゃないと治らない?」「大人になったら手遅れになるの?」と
不安を抱いている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、受け口の矯正には年齢制限があるのかと子供と大人の場合の治療方法について詳しくご紹介します。
目次
受け口とは?
受け口は、下の歯が上の歯より前に出ている状態を指します。
審美的にコンプレックスになることが多く、口元が出ているように見えることが多いでしょう。
見た目が気になることが多い受け口ですが、機能的にも多くのデメリットがあります。
・噛み合わせが悪いため、顎関節に負担がかかりやすい
・前歯で食べ物を噛み切りにくい
・滑舌に影響が出やすい
受け口の原因は、歯並びの悪さによる場合と骨格に由来する場合があります。
骨格に由来する受け口の場合には、顎の成長が続いているお子様に時期に治療することをおすすめします。
受け口の矯正に年齢で制限はあるの?
受け口の矯正には年齢制限はありません。お子様でも大人の方でも治療が可能です。
しかし、年齢によって治療の種類やその効果、治療期間が異なります。
お子様の場合には顎の成長を促しながら、永久歯が正しい位置に生えてくるように促すことができます。
一方、大人になってから治療を開始する場合には、顎の成長が終わっているため、
症状によりますが、外科矯正が必要なことがあります。
外科矯正は、骨格のアンバランスさを改善するために、骨を切除してバランスを整えてから矯正治療をする方法です。
お子様の受け口矯正
【対象年齢】
・3~12歳程度
成長を味方につけて、顎の成長バランスを整えながら永久歯が正しい位置に生えてくるように促す治療です。
成長が著しいお子様の顎はやわらかく柔軟なため、大人と比較すると治療の負担を軽減できます。
使用される装置
・ムーシールド 【3~6歳程度】
ムーシールドは取り外し式のマウスピースで、3歳から治療が可能です。
3歳検診で受け口と診断された場合にも治療を行うことができ、
乳歯列期から正しい位置に顎の位置がくるように促せるため、永久歯が正しい位置に生えてくることも期待できます。
効果が出やすい時期が限られているため、幼児期の受け口が気になる場合におすすめの方法です。
・床矯正 【取り外し式】
床矯正も取り外し式の装置で、プレート状の装置にねじが埋め込まれており、
上の顎を少しずつ広げて顎の成長バランスを整える方法です。
歯が並ぶスペースを確保しやすくなるため、歯列に永久歯が生えてきやすくなります。
・フェイスマスク【7~13歳程度】
フェイスマスクは、受け口の治療で用いられる方法で、上顎の成長不足で受け口になっている場合に上顎の成長を促します。
主に、上顎が成長する7~13歳程度の時期に用いられます。
大人の受け口矯正
【対象年齢】
・13歳~
大人になると、顎の成長は終わり、骨格がほとんど決まるため、歯並びを整えて受け口を改善する治療が中心になります。
受け口の症状は個人差があるため、軽度~中程度の受け口の場合には、
ワイヤー矯正やマウスピース型矯正で改善が見込めます。
ただし、骨格性で重度の受け口の場合には、歯並びの改善だけでは十分な治療の効果が得られないと診断されると
「外科矯正」が適用になることもあります。
従来の外科矯正は、外科手術の前に矯正治療を行い、顎の骨のバランスを整える外科手術を行い、
その後矯正治療を行う方法です。
治療期間が長くなるデメリットもあるため、「サージェリーファースト」という外科手術を
行ってから矯正治療を行う方法も普及しており、
治療の精度の向上や治療期間の短縮が実現できるため、患者様の負担を軽減する方法です。
大人の受け口治療方法の種類
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットとワイヤーを用いて歯並びを整える方法です。
・表側矯正
表側矯正は歴史のある矯正方法で、多くの症例があります。
歯の表側にブラケットとワイヤーを用いるため、矯正中の装置の見た目が気になりやすいデメリットがありますが、
白や透明の審美ブラケットやワイヤーを使用できるため、患者様の負担を軽減します。
・裏側矯正(舌側矯正)
裏側矯正は、歯の裏側に装置をつける方法のため、矯正装置が目立ちにくい方法です。
矯正装置の見た目が気になって、矯正を迷っている方におすすめです。
マウスピース型矯正
マウスピース型矯正は、薄い透明のマウスピースを使用して、少しずつ形の違うマウスピースに交換しながら歯並びを整える方法です。
受け口矯正が適用になるかの判断基準
口腔内の状況によってはすぐに矯正治療ができない場合があります。
その判断基準をお話させていただきます。
・歯周病の有無
歯周病は、磨き残しなどの汚れの中にひそんでいる細菌が歯ぐきや歯周組織に炎症を引き起こす疾患です。
悪化すると、顎の骨を溶かしてしまい、歯がグラグラしてしまう疾患のため、
そのままの状態では矯正治療を行うことが難しくなります。
歯を動かすためには、歯を支えている組織の中の「歯根膜」という部分の働きを活用します。
しかし、歯を支えている組織がグラグラして安定しない状態では、
歯を動かすと負担になってしまうため、歯周病の治療をして安定してから矯正治療を行います。
・むし歯の有無
ワイヤー矯正中は基本的に、歯を動かす期間は装置がついたままになります。
むし歯の治療が必要になった場合には、装置を外して治療をする必要がありますし、
神経の治療が必要な場合などは数回治療が必要になります。
その間、矯正装置をつけないと歯が後戻りをしてしまうため、治療をするためには時間と手間がかかります。
むし歯の治療で装置をつけなおす場合には、追加料金が発生する場合もあります。
そのため、矯正治療をする前のむし歯がある場合には治療を完了し、むし歯を予防して矯正治療中を過ごすことが大切です。
・全身の健康状態
骨粗しょう症は、骨がもろくなる疾患ですが、骨粗しょう症の方は
ビスホスホネート製剤【BP製剤】という薬を服用している場合があります。
この薬は、骨密度を上げる働きが期待できて、骨粗しょう症の骨折を防ぐ働きがありますが、
抜歯などの外科処置を行う場合、顎の骨が壊死する可能性があります。
矯正治療でも歯を並べるスペースが足りない場合には、抜歯が検討されますが、
この薬を服用している時に抜歯を行うと治癒が悪いことも分かっています。
抜歯が必要な場合には、この薬の3ヶ月程度の休薬が必要など、医科と連携を取って治療を進める必要があります。
・患者様の協力度
矯正治療は、適切な矯正力をかけるために3週間~6週間程度に1度通院していただく必要があります。
定期的な通院ができるか、マウスピース型矯正の装着時間を守ることができるか、
ゴムかけを正しく行うことができるかなどが矯正治療の成果を左右します。
そのため、矯正治療は患者様の協力が不可欠です。
多くの方は2~3年程度の通院が必要なため、その期間矯正治療に取り組めるか検討することも大切です。
まとめ
受け口の矯正治療に年齢制限はありません。
ただし、お子様と大人では治療の条件が異なるため、治療方法が異なります。
お子様の場合には、顎の成長バランスを整えながら治療ができます。
一方、大人になってから矯正治療をすると、顎のスペースを広げる治療はできないため、
歯を並べるスペースが足りない場合には、抜歯やIPR(歯と歯の間を少しずつ削ってスペースを確保する方法)が適用になります。
お子様の時期に受け口の矯正治療をすると、負担も少なく、コンプレックスにならずに生活ができます。
当院では、受け口の治療も数多く行っているため、ご希望の方はお気軽にご相談ください。
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