投稿日:2024.3.13
歯列矯正するには抜歯が必要?
こんにちは!
新宿歯科・矯正歯科です♪
今回は「歯列矯正をする際の抜歯」についてお話させていただきます。
歯並びをきれいにしたいだけなのに「抜歯をする」と言われたら、びっくりしてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
矯正治療は、歯を抜く必要がある場合と歯を抜かなくても治療が可能な場合があります。どちらにもメリット・デメリットがあるため、事前にしっかりと説明を聞いておくことが大切です。
これから矯正治療をお考えの方やご興味のある方は、ぜひこちらの記事を参考にしてください。
目次
抜歯が必要な歯並びとは
成長中のお子さまを除き、顎の大きさや歯の大きさは既に決まってしまっています。
上顎は6~10歳くらい、下顎は20歳くらいまでに成長が完了するからです。この過程で、様々な原因により歯が並びきれないと、乱れた歯並びになってしまうのです。
では、なぜ歯並びが乱れてしまうのでしょうか。
歯並びが悪くなる原因
歯並びは、一般的には以下のようなことが原因で悪くなってしまいます。
・遺伝
遺伝的な要因で、歯並びが悪くなることがあります。例えば、ご両親に「出っ歯」の方がいると、お子さまも「出っ歯」になりやすい傾向があるなどです。
・歯と顎の大きさのバランスがとれていない場合
歯の大きさに対して顎が小さいなど、両者がアンバランスな状態だと、歯がきれいに並ぶスペースがなくなってしまいます。
・口呼吸などの癖や生活習慣によるもの
口呼吸や指しゃぶり、爪噛み、頬杖など、歯並びに関係する癖は意外とたくさんあります。
これらは毎日毎日積み重ねることによって、口元の成長や歯並びに影響を及ぼします。
こんな場合に抜歯が必要
上記のような原因によって矯正治療をする際に、やむを得ず歯を抜くという決断を下すことがあります。
それは「歯を限られたスペースにきれいに並べるために必要」な場合です。
矯正治療を行うに当たり、一般的には次の3つのケースで抜歯が必要になります。
①歯の大きさや数に対して顎の大きさが小さい場合
②顎のスペースが小さいため、そのままでは歯が並びきらない場合
③口元が突出していて、歯を後退させる必要がある場合
抜歯する時はどこの歯を抜くの?
一体どこの歯を抜くのか気になる方もいらっしゃると思います。矯正治療を進めるために抜歯をする際は、できるだけ噛み合わせに影響の少ない歯を選びます。
歯は、真ん中から奥にかけて1番、2番…と数えていきます。矯正治療を行う際には、真ん中から数えた時に4番目、5番目に当たる歯を抜くことが多いです。
4番目の歯は「第一小臼歯(だいいちしょうきゅうし)」、5番目の歯は「第二小臼歯(だいにしょうきゅうし)」と呼ばれています。
とはいえ、お口の状態によっては他の部分の歯を抜くこともあります。例えば、親知らずが斜めや真横に生えていて、矯正の邪魔になったり歯を前に押してしまうことが懸念される場合は、親知らずを抜くこともあります。
また本来生えるべき位置ではない部分に歯が生えていて、その歯を抜いた方が歯並びが整いやすいのであれば、その歯を抜くという選択をすることもあるでしょう。
歯を抜かなくても矯正治療は出来る
矯正治療を行う際には、抜歯が必ず必要になるわけではありません。歯を抜かずに矯正治療をする「非抜歯矯正(ひばっしきょうせい)」が可能なケースもあるからです。
例えば、歯並びの乱れが軽度な場合や、歯と歯の間にスペースがある部分が見られる場合がそれに相当します。
歯並びの乱れが軽度であれば、歯を並べるために必要なスペースも小さくて済みます。また「すきっ歯」で隙間があるなら、それを歯を並べるために活用することもできるでしょう。
このようにお口の状態によっては、抜歯せずに矯正治療を行うことができるのです。
抜歯するかしないかはどうやって決めるの?
矯正治療をする前には、カウンセリングをした後、必ず診査・診断を行います。
まずは患者さまのお悩みやご要望をしっかりお伺いし、矯正治療について詳しくご説明いたします。
その上で治療をご希望される場合には、お口の状態をより細かく調べるための精密診査を行い、診断をしてお伝えする、という流れです。
診断では、顎の骨と歯の大きさの関係、上下の顎の大きさや位置関係、舌の大きさや顎の関係とのバランスなどを診ていきます。
さらに見た目とのバランスも考慮して、やっと抜歯か非抜歯か判断することができるのです。
もし抜歯が必要と思われる歯並びであれば、きちんとお伝えさせていただきます。
「どうしても歯を抜きたくない」となってしまうと、見た目は整えることができても、噛み合わせを改善させられないというケースもありますので注意が必要です。
その場合には、できるだけ噛み合わせに影響しない歯を抜歯し、そのスペースを使って歯並びを整える方法が有効でしょう。
抜歯をしない場合の矯正方法
抜歯をせずに矯正治療をする方法は、いくつかあります。ここでは良く行われている3つの方法をご紹介していきます。
①歯を削ってスペースを作る方法(IPR)
歯を並べるために「少しだけスペースが足りない」というような軽度の場合では、歯を削ってスペースを作る方法を選択します。これを「IPR(アイピーアール)」といいます。
歯を削るというと心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、削るのはほんの少しで、痛みもありません。
また、歯の表面のエナメル質という固い部分だけを削るというのもポイントです。
この処置を行うことで、虫歯になりやすくなったり歯の寿命が短くなったりすることはありませんので、ご安心ください。
②奥歯を後ろ側に後ろに移動させる方法
奥歯を後ろ側に移動させて、歯を並べるためのスペースを作る方法です。
もし親知らずが生えている場合には、親知らずを抜歯する必要があります。
親知らずがあると後ろ側のスペースがないため、奥歯を後ろに移動させることができないからです。
③顎を拡げてスペースを作る方法
顎を拡げてスペースを大きくすることにより、歯が並ぶようにする方法です。
通常、顎の骨はU字型をしていて、その上に歯が並んでいます。そのため、この顎の骨を外側に拡げることによって、歯を並べることのできるスペースを作れます。
このように、抜歯をしなくても矯正治療をすることは可能です。どの方法が適しているかは、患者さま一人ひとり異なりますので、治療を始める前にしっかりと確認しておきましょう。
当院ではカウンセリングを行っております
今回は、歯列矯正をする時の抜歯についてお話させていただきました。
矯正治療は、抜歯が必要な場合もありますし、抜歯しないで行える場合もあります。どちらの場合も、患者様のお口の状態やご要望に応じて判断していきます。
健康な歯を抜くというと不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、抜歯をする選択をするのは、メリットとデメリットを比較して、メリットの方が大きいと判断した場合のみです。
また、最初のカウンセリングや診査を行った後に、その旨もきちんとご説明いたしますのでご安心ください。
当院では、矯正治療をご検討中の方やご興味がある方に向けて、カウンセリングを行っております。
矯正治療における抜歯に関してはもちろん、矯正治療についても詳しくご説明させていたしますので、どうぞ気軽にご活用ください★
ご不安に感じられていることや疑問に思うことなども、何でも遠慮なくおっしゃっていただけたらと思います。