投稿日:2025.2.17
矯正治療が必要な人は必ず抜歯が必要?
「歯並びをきれいにしたいけれど、できるだけ健康な歯は残したい」と考える方は少なくないでしょう。
矯正治療では、歯をきれいに並べるためにスペースを確保する必要があり、抜歯が必要になることもあります。
しかし、すべてのケースで必ずしも抜歯をしなければならないわけではありません。
実際には、顎の大きさや歯の並び方によって、抜歯が必要かどうかが決まります。
近年では「非抜歯矯正」と呼ばれる治療法も発展しており、
できるだけ歯を抜かずに歯並びを整える方法も増えています。
この記事では、矯正治療で抜歯が必要になる理由や、
抜歯をしなくても治療できるケースについて詳しく解説します。
目次
矯正治療で抜歯が必要になるケースとは?
歯が並ぶためのスペースが足りない
歯が重なり合ってガタガタになってしまう原因として、歯が並ぶスペースが十分でないことが考えられます。
この歯が重なり合った歯並びのことを「叢生(そうせい)」と呼びます。
特に、顎が小さい人や歯が大きい人は、歯がきれいに並ぶスペースが足りないため、
歯並びが乱れてしまいます。
このようにスペースが不足したまま歯を並べると、前歯が前に突き出たり、
噛み合わせのバランスが乱れたりする恐れがあります。
そのため、歯を抜くことでスペースを確保し、歯を理想的な位置に整えることが重要になります。
出っ歯や口元の突出を改善するため
歯が前方に突出していると、口元が強調されて見えることがあります。
このような場合、顔全体のバランスを考慮し、抜歯が必要になることがあります。
特に「上顎前突(出っ歯)」や「下顎前突(下の歯が上の歯より前方へ出ている)」のケースでは、
前歯を後ろへ移動させる必要があり、十分なスペースを確保するために、
その手段として抜歯が選ばれることがあります。
口元が前に出すぎていると、自然に口を閉じにくくなったり、無意識のうちに唇に力を入れてしまうこともあります。
しかし、歯を後ろに引っ込めることで横顔のバランスが整い、より自然で引き締まった口元に近づけることができます。
噛み合わせのバランスを取るため
噛み合わせに問題がある場合、単に歯を並べるだけではなく、上下の歯の位置関係を適切に調整することが重要です。
例えば、受け口(下顎前突)や過蓋咬合(深い噛み合わせ)といった症例では、
抜歯を行わないと噛み合わせが適切に整わないことがあります。
さらに、上下の歯のバランスが崩れていると、矯正後に歯が元の位置へ戻りやすくなったり、
十分に噛めなくなったりするリスクがあります。
そのため、ただ歯を並べるだけでなく、噛み合わせも考慮した矯正治療が必要となります。
歯を抜かなくても矯正できる?
実際、すべてのケースで抜歯が必要になるわけではなく、
歯並びや顎の状態によっては、抜歯をせずに矯正できることもあります。
顎のスペースが十分にある場合
顎の大きさと歯のサイズがバランスよく、歯が並ぶスペースがある場合は、抜歯をせずに矯正が可能です。
特に、軽度の歯並びの乱れであれば、ワイヤー矯正やマウスピース矯正を用いて、
歯を少しずつ動かしながらきれいに並べることができます。
軽度な歯並びのズレ(叢生やすきっ歯)がある場合
歯の重なりが少なく、軽度の歯列の乱れであれば、抜歯をせずに矯正できる可能性があります。
例えば、歯がわずかに重なっている場合は、歯と歯の間をわずかに削ることでスペースを作り、
歯を整列させることができます。
この方法は「IPR」や「ディスキング」と呼ばれ、抜歯をせずに歯並びを改善するための有効な手段の一つです。
また、歯と歯の間に隙間がある「すきっ歯(空隙歯列)」の場合は、歯を適切な位置へ移動させることで、
隙間を埋めながら歯列を整えることができます。
こうしたケースでは、抜歯を行わずに矯正治療を進めることが可能です。
奥歯を後方に移動させてスペースを確保する方法
抜歯をせずに矯正する方法の一つに、「奥歯を後ろに移動させる」という手法があります。
この方法では、矯正用の小さなネジ「アンカースクリュー」を活用し、
奥歯を後方に動かしながら歯列を安定させることで、前歯を整えるためのスペースを確保します。
ただし、この方法が適用できるかどうかは、患者さんの顎の大きさや歯の並び方によって異なります。
奥歯の移動距離には限界があるため、十分なスペースが確保できない場合は、他の矯正方法を検討する必要があります。
それでも、できるだけ抜歯を避けたいと考える方にとっては、有力な選択肢の一つとなるでしょう。
抜歯をする部位

抜歯部位説明用画像
矯正治療で抜歯を行う場合、一般的に以下の歯が対象となります。
小臼歯(前から4番目の歯)
矯正治療で最もよく抜歯されるのが、第一小臼歯と呼ばれる前から4番目の歯です。
小臼歯を抜歯することで、前歯を後ろに移動させるための十分なスペースを確保できます。
親知らず
親知らずがあることで、歯並びが乱れたり、矯正後の後戻りの原因になったりすることがあります。
そのため、矯正前後で親知らずを抜歯するケースもあります。
その他の歯
まれに、上記以外の歯を抜歯するケースもあります。
これは、虫歯や歯の損傷がある場合や、噛み合わせのバランスを整えるために必要になることがあります。
矯正治療における抜歯のメリット
抜歯を伴う矯正治療には多くのメリットがあります。その一つが、歯並びをきれいに整えやすくなることです。
歯がガタガタに重なっている場合や前歯が前に突出しているケースでは、
スペースが不足しているため、そのまま並べようとすると歯列が広がりすぎたり、
噛み合わせに影響が出たりすることがあります。
しかし、抜歯によりこういった問題が解消されることがあります。
また、口元の見た目を整える効果も期待できます。
特に、口元が前に出ている「口ゴボ」の状態では、
前歯を後方へ引っ込めることで横からみた顔の印象を改善することが可能です。
Eライン(鼻先と顎先を結んだライン)に近づけることで、
よりすっきりとしたフェイスラインを目指すことができます。
そのため、横顔のバランスを重視する方にとって、抜歯矯正は有効な選択肢となるでしょう。
さらに、噛み合わせの改善にもつながります。
噛み合わせが悪いと、食事の際に特定の歯に負担がかかり、歯ぎしりや顎関節症のリスクが高まることがあります。
抜歯矯正によって上下の歯を適切な位置に調整することで、噛み合わせのバランスが整い、歯や顎への負担を軽減できます。
加えて、治療後の後戻りのリスクが低くなる点も大きなメリットです。
非抜歯矯正では、スペースが不足した状態で無理に歯を並べるため、
歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起こりやすい傾向にあります。
しかし、抜歯矯正では、歯が移動できる十分な余裕を確保した上で調整できるため、
治療後の安定性が高く、後戻りしにくいのが特徴です。
長期的に美しい歯並びを維持したい方にとっても、抜歯矯正は理想的な選択肢の一つといえるでしょう。
まとめ
矯正治療で抜歯が必要かどうかは、歯並びや顎の大きさ、噛み合わせの状態によって決まります。
すべての症例で抜歯が必要なわけではありませんが、歯を並べるスペースが不足している場合や、
口元の突出感を改善する必要がある場合には、抜歯を行うことでより理想的な歯並びと噛み合わせを実現しやすくなります。
また、非抜歯矯正が可能なケースもあり、軽度な歯並びの乱れであれば、
奥歯の移動や歯と歯の間を削る方法(IPR)などを用いることで、抜歯をせずに治療できることもあります。
抜歯矯正には、歯並びの改善や口元のバランス調整、噛み合わせの安定、
後戻りのリスク低減といった多くのメリットがあります。
しかし、健康な歯を抜くことに抵抗を感じる方も多いため、治療方針を決める際には、
カウンセリング時にしっかり相談し、自分にとって最適な方法を選ぶことが大切です。
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