投稿日:2025.1.10
開口(オープンバイト)は矯正で治せる?
開口という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
口が開いていることをいうのかな、と想像した方もいると思います。その意味ももっていますが、
歯科ではオープンバイトとも呼ばれていて奥歯は噛み合っているのに前歯は噛み合っていない状態のことをいいます。
歯を噛み合わせた時、上の前歯が下の前歯をやや覆っているのが正常な状態になりますが
何らかの原因で隙間ができていることを開口といいます。
今回はそんな開口についてお話していきたいと思います。
目次
開口になってしまう原因
指しゃぶり
驚くことに指しゃぶりはお母さんのお腹のなかにいる時から行っています。
生まれてからも指しゃぶりや目の前にあるものを触っては口に運び、それがどんなものであるのか確かめることをします。
それから少しづつ食べることが始まり、しゃべったりすることを覚えて指しゃぶりをすることが減ってきます。
歯の生え始めは生後半年から下の前歯が生え始め、2〜3歳には全乳歯が生え揃うのが一般的です。
そのため、3歳を過ぎても指しゃぶりをしている子供は注意が必要です。
親指をしゃぶることが多い指しゃぶりですが、それが毎日の習慣になっていると親指の腹で上の前歯を後ろから押し出し、
下の前歯を後ろに押し下げる作用が働いてしまいます。
そうなると気づいた時に上下の歯の間に隙間が出来てしまい開口となり、前歯を噛み合わせることが出来ません。
舌癖
リラックスした状態のときの舌は上顎に軽く触れているのが正常です。
しかし、舌癖と呼ばれる間違った舌の動かし方をしてしまうことで開口を招いてしまうことがあります。
例えば、前歯の裏側を舌で押したり、食事を飲み込む時に舌を前に押し出す、
上下の歯で舌を噛むような癖があるといった場合です。
舌癖は鼻や喉の持病があったり、舌小帯が生まれつき短いと起こりやすいとされていますが、
小さな頃から意識することで少しづつ舌癖を改善することができます。
お子さんに悪い癖がないかよく観察してあげるようにしましょう。
遺伝
歯を支える骨格の形に問題があると成長とともに開口が目立つようになってきます。
開口は乳歯のうちに症状が見られることは少なく、
顎の成長や歯の生え変わりによって徐々に目立つようになってきます。
両親のどちらかが開口の傾向にある場合、遺伝して子供に症状が見られることがあるため、
前歯が永久歯に生え変わるころに注意して観察してあげるといいでしょう。
軟食
現代の子供たちに多く見られるのが、顎の劣成長です。
食事内容が昔に比べて変わってきているため咀嚼回数がかなり減ってきています。
その影響で顎の骨格が小さい子供が増えていることも開口の原因になるとされています。
食べる物が豊かになったのは素晴らしいことですが、
食事内容を咀嚼回数の観点から考えてバランスよく摂取することも大切になります。
開口は矯正で治せるのか
開口は前歯の永久歯が生えてきた頃に見られることが多いです。
その時期に前歯が噛み合っていなかったり、かかりつけで指摘された場合は矯正歯科で治療することができます。
歯科医院での判断にはなりますが、幼少期に見られる開口は舌癖によって起こっていることが多いため、
その悪習癖を改善するための装置を使って癖を遮断する装置を使います。
せっかく開口を治しても原因となった癖を治さなければまた開口は再発します。
主にはタングクリブと呼ばれる可撤式装置を使って治療を行います。
舌で前歯を押したり、上下の歯と歯の間に舌を出す癖を装置によって出来ないようにする方法です。
子供に適用する治療法なので本人のやる気と同意が必要になりますが、
歯列矯正のイメージのように目立ったり痛みがでたりすることが少ないのがメリットになります。
では、永久歯がすでに生えそろった成人の場合はどのように治療するかというと、
一般的な歯列矯正のようなブラケットとワイヤーによる治療法になります。
それと並行して子供と同様の悪習癖を改善する装置を使う場合もあります。
開口にも症状の度合いがあり、重度の場合は抜歯が必要になるケースや骨格に問題がある時は
外科手術によって顎の骨を削ることが必要になるため、矯正専門医にしっかり説明を受けることが必要です。
また、成人は子供に比べて歯が動きにくいため時間もそれなりにかかることを心得ておくといいでしょう。
開口を放置するとどうなる?
上手に噛めない
前にもご説明したように開口は前歯が噛んでいない状態で奥歯でしか噛むことが出来ません。
重度の開口であればひと目で前歯が噛み合っていないことが確認できます。
食事をするときに食べ物を噛み切る役割をするのが前歯になります。
特に糸切り歯と呼ばれる3番目の歯は鋭い形をしています。
お肉や麺類などは前歯が噛み合っていないだけでかなり咀嚼に苦労することが想像できると思います。
歯全体で噛むことができず、負担が奥歯だけにかかってしまうため次第に噛むことに疲れて
咀嚼回数が少なくて済む柔らかい食べ物を好むようになるという悪循環に陥ります。
滑舌が悪い
前歯に隙間があることで滑舌が悪く聞こえてしまうことがあります。
特にサ行やタ行は聞き取りにくく子供同士で指摘されてしまうこともあるでしょう。
大人になってからも職業によって滑舌の悪さが足を引っ張ってしまうこともあります。
相手に何度も聞き返されてしまったり、相手に伝えるような職業の場合は自分は大丈夫であるか確認してみるといいでしょう。
自分では普通に話しているつもりでも、周りからみると聞きにくいと感じていて自分で気づかないことも多いのです。
口呼吸
前歯が開いていると口唇が閉じにくくなってしまい自然と口を開いていることが多くなります。
本来ならば口を閉じて鼻呼吸をするのが正常な状態です。
実は口呼吸が習慣になってしまうとさまざまな悪影響を引き起こすことになります。
口の中が乾燥することで菌の繁殖が活発になります。
口腔内は唾液によって湿潤状態を保つことで虫歯予防になっていますが、
それが行われないと通常に比べて虫歯や歯周病の発生率が高くなります。
さらに口の中の菌は体内にも運ばれるため風邪をよくひくなど感染症にもかかりやすくなります。
また、意外に感じるかもしれませんが歯並びにも影響してきます。
口を閉じた状態は唇周りの口輪筋という筋肉を使っています。
それが使われることなく常にポカンと口を開いている状態では筋肉の衰えがでてきます。
そして、筋肉の塊である舌の筋力も落ち、低位舌といって舌が沈み込んでしまう現象が起こります。
舌や口唇に押されることで歯並びが定位置に置かれて歯並びが整うのですが、
筋力のない舌や口唇に支えられることで歯が理想の位置に定まらないというわけです。
歯を失うリスクが高い
奥歯だけでの食事を続けていると、当然のことながら奥歯の負担は大きくなります。
永久歯は親知らずを入れれば全部で32本。
それでなくても28本で噛む力を分散させて食事をしています。
また、噛むことだけではなく食いしばりや歯ぎしりなど無意識に行ってしまう習慣からも強い力に耐えています。
その強い力が奥歯に集中してしまえば、最悪の場合歯が割れてしまったり痛みが出ることも考えられます。
虫歯や歯周病とは別のことが原因で歯を失うことになってしまうかもしれません。
まとめ
以上がオープンバイトと呼ばれる噛み合わせの異常についてご説明させていただきました。
矯正によって改善することがお分かりいただけたと思いますが、
開口はみなさんが思っている以上に体に悪影響をよんでしまいます。
歯並びを綺麗に整えるだけでなく正しい噛み合わせにすることが
歯列矯正のいちばんの目的であることが今回のお話で伝わればと思います。
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